令和元年5月22日(水)
諸役は一首ごとのくじ形式
(*は入れ札の得票数)
兼題「春風来海上」
さつきのすゑにおなじく春風海上に来たるといふことをよめるうた
①(甲調、講師 林 純一、発声 天之原詩恩)兼築信行 ***
ひむがしの うなさかこえて ふきよする かぜに銚子の むめはひらけぬ
②(甲調、講師 岸志津佳、発声 加藤晴乃)佐藤 灯 **
海原の 彼方の人の 息づかひ あらたな縁 春風に結ぶ
③(甲調、講師 御手洗靖大、発声 高橋英子)黒田宣子 *
わたの底 をきに吹き立つ 春風を 帆にはらませて 船は進みぬ
④(乙調、講師 天之原詩恩、発声 加藤晴乃)御手洗靖大
沖つ波 立つ春の風 吹きそむと さと人にだに 誰や告げけむ
⑤(甲調、講師 天之原詩恩、発声 大原 稔)田上富美子 *
海よりの 春風雲を はこびきて 頬にぽつりと めぐみのしづく
⑥(甲調、講師 田上富美子、発声 高橋英子)高橋英子 *****(第二席)
海渡る 春風受けて 日のみ旗 たかくはためく あらたしき御代
⑦(乙調、講師 田上富美子、発声 岸志津佳)加藤晴乃 *
我が恋よ うなさか越えて 春の風 礒に吹き寄す 沖のおほ船
⑧(甲調、講師 田上富美子、発声 林 純一)岸志津佳
波の碧に 白帆が映える 由比ヶ浜 頬にうける 春風うれし
⑨(甲調、講師 岸志津佳、発声 井沢真紀)シェーン・ハリス *
春の日に 昼寝する猫 鹿島なる おきすの宮に 海の風吹く
⑩(甲調、講師 御手洗靖大、発声 加藤晴乃)三宅やよい *
はるかぜに 帆をはためかす 日本丸 大海原の 記憶はるかに
⑪(乙調、講師 御手洗靖大、発声 高橋英子)菅原秀太 ***
袖さえて つれなき人を まつ嶋の 海よいつしか 春の風ふけ
⑫(甲調、講師 井沢真紀、発声 シェーン・ハリス)宮廣美 *
ゆく春の 風に水面の 波ゆれて ゆれてもつれて 白き蝶とぶ
⑬(甲調、講師 大原 稔、発声 高橋英子)井沢真紀 ***
はるの風 雲を棚引き 虹が立つ 天女の住まふ 淡海の海に
⑭(甲調、講師 田上富美子、発声 大原 稔)笠原雄二 ****(第三席)
裾野には 春来にけらし 聳えたつ 白富士映す 海ゆ風吹く
⑮(乙調、講師 高橋英子、発声 加藤晴乃)吉野清美 *
川の上 追ひ風受けて 復興の 掛け声響く 孫兵衛の船
⑯(甲調、講師 天之原詩恩、発声 御手洗靖大)天之原詩恩 *******(第一席)
常世より 春風招く 海の道 旭は日ごと 新たなりけり
⑰(甲調、講師 岸志津佳、発声 林 純一)林 純一 ***
四つの海 百(もも)の河水 すむ世をや ひかりあまねき 春の風ふく
⑱(甲調、講師 御手洗靖大、発声 大原 稔)大原 稔
花おそき 外国(とつくに)さして 飛ぶ舟や 雲海の上 ジェットストリーム
⑲(甲調、講師 井沢真紀、発声 大原 稔)青柳隆志 *****(第二席)
わだつみの 東の方(かた)より 吹く風は 御代あらたまる 春を告げたり