令和4年1月31日(月)

兼題「初音」(題者 青栁隆志先生)

別格
兼築信行
むめのはな いまだしかるに くるとりは ならはぬねをぞ うたひそめにける

選者
青栁隆志
あらたまの としたちかへる ことはじめに 絵入り源氏の 初音ひもとく

第一席
林 純一
しづもれる 代々木の杜に うぐひすの 初音はけふぞ さやけかりける

第二席
菅原秀太
ゆきのよる ひとりさむさを しのぎつつ はるつげどりの はつねをこはむ

第三席
阿部友香
鶯の 初音聞こえて 歌詠まむと 思へば夢の 醒めし暁

詠進歌

池田悠人
鎌倉や 寺を巡りて お題目 経読み鳥の 初音をば聴く

阿部友香
鶯の 初音聞こえて 歌詠まむと 思へば夢の 醒めし暁

森下正博
待ちわびて 初音を聞きつ 爽やかに 幸いあれと 願ふこの日に

笠原雄二
氏神を 年の始めと をろがみて 初音を耳に 御籤をば引く

菅原秀太
ゆきのよる ひとりさむさを しのぎつつ はるつげどりの はつねをこはむ

三宅やよい
うぐひすの さへづり待たず きみの寒 明けたるさたに 梅の花ふふむ

天之原詩恩
冬枯れや 赤き木の実に 三羽二羽 集ふ鴬 初音いつしか

林 純一
しづもれる 代々木の杜に うぐひすの 初音はけふぞ さやけかりける

大原 稔
小松ひく 野になく鳥の こゑこそを としのはつねと いふべかりけり

兼築信行
むめのはな いまだしかるに くるとりは ならはぬねをぞ うたひそめにける

青栁隆志
あらたまの としたちかへる ことはじめに 絵入り源氏の 初音ひもとく