令和4年9月30日(金)

兼題「旅」(題者 林 純一先生、選者 青栁隆志先生)

別格
兼築信行   備前岡山に集中講義
たびのそら きびにきたりて きびきびと まなぶわかきら われはみちびく

選者
青栁隆志
秋の空 ただこれ西に 行く旅の 果てわたつみの まなかなりけり

第一席
菅原秀太
ななそとせ をさめしきみが たびだつひ きりのみやこに にじはかかれる

第二席
大原稔
布哇へと あまがけりゆけば 変更線 すぎてひとひを よびもどす朝

第三席
吉野清美
いにしへの 旅人も愛でし 宿の湯に 一人浸かりて かなかなを聞く

詠進歌

仲谷嘉洋
汽車の旅 窓に映れる 相合の 恋路の果ては いづちなるらむ

笠原雄二
大伴の 旅人住まひし 太宰府へ 行かむと思ひ いまだ果たさず

加藤晴乃
秋の日に み寺詣での 庭巡り 都の旅を 心ゆくまで

岸 志津佳
儚くも 夢の旅路を 歩みつつ 我も散り行く 花となりなば

菅原秀太
ななそとせ をさめしきみが たびだつひ きりのみやこに にじはかかれる

三宅やよい
SLの 出発をまつ 喫茶室 古時計鳴り ねこが欠伸す

吉野清美
いにしへの 旅人も愛でし 宿の湯に 一人浸かりて かなかなを聞く

林 純一
十和田湖の 水の蒼さよ 母と二人 幼き旅路 今も忘れず

大原 稔
布哇へと あまがけりゆけば 変更線 すぎてひとひを よびもどす朝

兼築信行   備前岡山に集中講義
たびのそら きびにきたりて きびきびと まなぶわかきら われはみちびく

青栁隆志
秋の空 ただこれ西に 行く旅の 果てわたつみの まなかなりけり