平成24年1月11日
平成24年披講学習会歌会始を行いました。

披講諸役
読師 青柳隆志

諸役は一首ごと作者によるリクエスト形式
立礼・短冊披講

年の始めに、同じく、岸といふことを、おほせごとによりて、よめる歌

①(甲調 講師 青柳隆志 発声 大原 稔)  伊藤一夫
こぞの春海にのまれし人々の祈りをのせて岸に寄する波

②(甲調 講師 青柳隆志 発声 伊藤一夫)  阿部幸子
岸に咲く菜花(なばな)そよぎておどる陽の川面にうつす光やさしき

③(甲調 講師 青柳隆志 発声 伊藤一夫)  大原由美
春を告げる小女子(こうなご)漁のにぎはひの日々なつかしき播州の岸

④(乙調 講師 青柳隆志 発声 伊藤一夫)  大里明恵
岸辺にてたゆとう千鳥のあいらしくただゆらゆらと磯にたわむる

⑤(上甲調 講師 大原稔 発声 伊藤一夫)  青柳隆志
幾千の年を経てなほ川底をうがち続くる河岸(かがん)段丘

⑥(甲調 講師 天之原泰洸 発声 青柳隆志)  大原 稔
おちこちの国より来たる支援者は心ひとつに岸辺へとむかふ

⑦(甲調 講師 伊藤一夫 発声 大原 稔)  天之原泰洸
春の日に砂浜で犬走り回る穏やかな波打ち寄せる岸

⑧(献詠一首)                中村孝之
洋上の三万フィート我一人高度落とすも湾岸を見ず