平成26年1月8日
平成26年披講学習会歌会始を行いました。

披講諸役
読師 青柳隆志

諸役は一首ごと作者によるリクエスト形式
立礼・短冊披講・衆議判(一人二票)

年の始めに、同じく、静といふことを、おほせごとによりて、よめる歌

①(甲調 講師 阿部幸子 発声 鈴木映見加)     大原 稔*
休日の事務所静けし勤めをれば外国(とつくに)よりまたメール届きぬ

②(甲調 講師 阿部幸子 発声 万里小路通真)   鈴木映見加****(第二席)
屠蘇散を静かに浸し歳晩の厨にひとり湯気眺めをり

③(甲調 講師 阿部幸子 発声 青柳隆志)      多田知代子****(第二席)
逆立ちの上手なりしが静々とヴァージンロードを歩み来にけり

④(甲調 講師 青柳隆志 発声 林 純一)      万里小路通真*
畏みて帳(とばり)上げれば静けさに衣ずれの音さやけき眼(まなこ)

⑤(甲調 講師 青柳隆志 発声 林 純一)      中村孝之**
静岡の西の彼方へ行くのならならば我を静の風なと

⑥(甲調 講師 林 純一 発声 青柳隆志)      井畑明江*
静かなる冬の里山ゲレンデに楽しむ子等の遠き声する

⑦(甲調 講師 林 純一 発声 青柳隆志)      阿部幸子***
なつかしき唄に魅かるる浅草の夜は静寂(しじま)にただ更けてゆく

⑧(甲調 講師 青柳隆志 発声 大原 稔)      林 純一******(第一席)
 新玉の静けき春をことほぎて母すがやかに八十路迎へり

⑨(乙調 講師 林 純一 発声 大原 稔)      西村和夫**
ながらへば枯れゆくいのちかなしくも心静けき日の安らけく

⑩(甲調 講師 林 純一 発声 大原 稔)      青柳隆志**
旧年(ふるとし)はあらたまれども思ひわぶしづごころなき我がたつきかな

⑪(乙調二反 講師 林 純一 発声 大原 稔)   兼築信行****(第二席)
二度三度針刺し直す静脈は管の硬きか手の拙きか