平成27年1月7日(水)
早稲田大学において、平成27年披講学習会歌会始を行いました。
披講諸役
講師 林 純一
発声 青柳隆志
諸役は一首ごと作者によるリクエスト形式
立礼・短冊披講・衆議判(一人二票)
年の始めに、同じく、本といふことを、おほせごとによりて、よめる歌
①甲調 齋藤瑠花 *
絵本よみし日はあくる間の夢と去り現をうんと輝かんとす
②甲調 林 純一 **(第二席)
かしこしなふりにし世々に色かへぬ松ぞ日本のまことなりけり
③甲調 中村孝之 *
書棚みる探し求める古書の群遠のく記憶あの本いづこ
④乙調 大原 稔 *
国々の昼夜を越える深夜便本読むうちに日付線過ぐ
⑤乙調 兼築信行
をさなき日幾たびとなく飽かず見し絵本の中のやまたのおろち
⑥乙調 青柳隆志 **(第二席)
綴じしろに針金一本通したる終戦の年の岩波文庫
⑦上甲調 鈴木映見加 ****(第一席)
寝返りをうちたる我に本閉づる音が届きぬ襖をぬけて
⑧上甲調 多田知代子 **(第二席)
絶えがちのかの声もありいざ給へ音読の会は三年目なり
⑨甲調 阿部幸子 *
なつかしき友の名前を図書館のふと広げたる本に見つける