和歌を添削してもらう際に、詠草という形式に書いて提出いたします。
まずはどんなものかということで、こちらのページから国文学研究資料館所蔵の久世通理の詠草をご覧ください。

パッと見て、どうでしょう?
「なんで下半分が逆やねん!」と、私は思いました(笑)

実際に、書き方を覚えると、その疑問もきっと解けると思います。

では早速、手順をご説明します。

まずは懐紙を横に二つ折りにします。

 

 


つづいて、それを縦に四つ折りにします。
ちなみに冷泉流ですと三つ折り。

はい!これで折り方おわりです!

開いてみると折り目で区切られて八つのエリアができているはずです。

このまま書いてもいいのですが、最初は折ったままのほうが分かりやすいと思うので、また折った状態に戻してくださいね。


では、筆を持って書いていきましょう!
ひとつのエリアに書けるのは三行とイメージしてください。

まずは表紙を書きましょう!
一行目、下詰めに自分の下の名前。
二行目は、何もなし。
三行目に歌題!「恋」や「紅葉」など。

一ページ目が書けたら、ページをめくりましょう。


二ページ目、いよいよ和歌を書きますよ!
一行目に、初句と二句。
二行目に、三句と四句。
三行目に、結句!

三ページも二ページ目と同じ要領です。題がひとつで二首提出するのであればここで完成です。
ほかにも提出する場合は次に進みます。


四ページ目、ここがちょっとトリッキー!

一行目に、二つ目の歌題。
二行目に、初句と二句。
三行目に、三句と四句。

「あれ?結句はどうするの?」と、
心配になりますが、そのまま、めくって五ページに進んでください!


五ページ目、一行目に、四ページの和歌の結句!
二行目に、次の和歌の初句と二句。
三行目に、三句と四句。

また進んで、六ページ目の一行目に、つづきの結句!

 


 

さてさて、開いてみると、最初にご紹介した久世通理の詠草に似てきましたね?
同じ要領で、もう一題二首書けば、同じになりますよ。

そんなわけで、下半分は文字が逆になるのでした。

これを添削してもらうと「これだ!」という一首の頭に合点とか庵点と呼ばれるニョロニョロマークをつけてくれます。

さて、これが詠草の書き方でした。「えぇー、そう!」