アメイジング・グレイス 魂の夜明け(CD付き)
当会も関わらせて頂いております「しきなみ子供短歌コンクール」でお世話になっております神渡良平先生の御著書を御紹介させて頂きます。
★青柳隆志先生による御紹介コメント★
御縁あって「しきなみ子供短歌コンクール」の審査員を務めることになり、審査の席上で神渡良平先生とご一緒させていただいておりますが、神渡先生の新刊『アメイジング・グレイス 魂の夜明け』(廣済堂出版)がこのたび上梓されました。
本田美奈子さんの歌唱や『白い巨塔』のテーマ曲など、およそ「アメイジング・グレイス」という歌を知らぬ人はありますまいが、本書は、実は、タイトルから想像されるような、この歌が世界中で歌われるようになったいきさつについて書かれたものではありません(全九章の一章分です)。本書は、聖歌「アメイジング・グレイス」の歌詞を書いた、イギリス人司祭、ジョン・ニュートンの、重厚で本格的な評伝であります。母の死を境に心を荒ませ、船乗りとなって奴隷貿易に関わったニュートンが、航海中にあわや遭難という時に訪れた神の恩寵によって回心し、ついにはイギリス議会で奴隷貿易廃止法を成立させるまでを、聖書の記述を縦横におりまぜつつ、ニュートン自身の魂の救済に至る道筋として描いています。六年をかけて準備されたという確かな筆致は、この物語を単なる改悛のエピソードにとどまらせず、人間というものの奥深さに思い至らせる力をもっています。そうして、こうした記述の積み重ねがあるからこそ、
驚くほどの神の恵み、なんと甘美な響きだろう
Amazing grace!(how sweet the sound)
私のような恥ずべき人間も救われた
That saved a wretch like me!
という、この聖歌に込められたニュートンの魂の叫びが、初めて理解できると言えるのです。本書は、そのような充実した読後感を得られる、よき導きの書であると考えます(CDつき)。
アメイジング・グレイス 魂の夜明け(CD付き)
神渡良平先生 (著)