令和元年12月23日(月)

兼題「沖縄」

加藤晴乃
首里の城よ 遠く隔たる 沖縄へ 復興祈る 年の暮れかな

笠原雄二
「エリーゼの ために」流して 沖縄の 街めぐりゆく ごみ収集車

菅原秀太
このなみの まにまにちぢの かなしみを ながしてあをき 沖縄のうみ

森下正博
大勢の ひとらつどひて エイサーの まひににぎはふ   うるまのみなと

高橋英子
うたごえの ひびきにこめて おきなはに とこしなへなる 平和をねがふ

吉野清美
蒼海(あをうみ)の 風をさまりて 万座毛の 海面(には)に入る陽は 鮮やかに映ゆ

三宅やよい
沖縄に よするおもひは 歌声の ひびきとなりて 語りつがれむ

天之原泰洸
我(われ)あるは 沖縄戦で 生き延びし 通信兵たる 父の徳なる

林 純一
焦土より 幾多の苦難 乗り越えて 梯梧(デイゴ)の花は 眩しく咲けり

大原 稔
おほあらし いくわざはひを のりこえて けふもうるまの いちはにぎはふ

青柳隆志
いにしへの おもろさうしに 沖縄の 神々の言 ゆたかにやどる

兼築信行
そらあをき うるまにたまを なぐさめし さきつみかどぞ たふとかりける