令和3年4月30日(金)
兼題「霞添春色」(題者 大原 稔会長、選者 青柳隆志先生)
別格
兼築信行
はるのいろは あをきみそらに たなびきて あはれをそふる かすみなりけり
選者
青柳隆志
春霞 立たるにそひて 物色も あらたまりゆく 夜明けのごとく
第一席
林 純一
春の色に 空も染まりぬ みちのくの とほき山々 霞こめたり
第二席
加藤晴乃
あたたかき 陽ざしに花は 咲き乱れ 霞添へたり 春色の野辺
第三席
高橋英子
かよひくる はなのかをりに とりはうたひ のやまのみどり かすみわたれり
詠進歌
蕭 蓁
さほ姫の かすみそてふり すそやまの はなのころもも にほひたつへき
榊原有紀
おほかたの 春のけしきを みよとてか 霞もそむる 磯の松風
仲谷嘉洋
ぬばたまの 夢にうかべる 武蔵野は 夕陽霞みて 沈み果てにき
スニトコ・タチアナ
わが心 春に染まりて あさぼらけ 霞がたてば 遠き山なる
宮 廣美
なほ霞む 都の春を しのぶうちに むらさきにほふ 庭の長藤
森下正博
たちわたる かすみのいろも ふかみぐさ あさなゆふなに さきほこるなり
笠原雄二
はるがすみ とけあふごとき しろきはな マスクをすこし はずしてぞみる
菅原秀太
かすみたつ のべにうたよむ まがりみづに ながるるにほの すがたうつくし
三宅やよい
画面越し まだ見ぬ春の 色合いに 天女となりて 霞をわたらふ
加藤晴乃
あたたかき 陽ざしに花は 咲き乱れ 霞添へたり 春色の野辺
岸 志津佳
見あぐれば 朧月夜に 葉桜の はなつ息吹ぞ おどろかれぬる
高橋英子
かよひくる はなのかをりに とりはうたひ のやまのみどり かすみわたれり
林 純一
春の色に 空も染まりぬ みちのくの とほき山々 霞こめたり
大原 稔
しまなみも うみもひとつに かすみつつ 汽笛はひびく せとのおほはし
兼築信行
はるのいろは あをきみそらに たなびきて あはれをそふる かすみなりけり
青柳隆志
春霞 立たるにそひて 物色も あらたまりゆく 夜明けのごとく