令和3年5月30日(金)
兼題「声」(題者 林 純一先生、選者 青柳隆志先生)
別格
兼築信行
かみづかさ となふるこゑは ひろまへの うからやからの むねにひびけり
選者
青柳隆志
こゑわざのたくみをかみにいのるかな納受めされよ伊勢の大神
第一席
林 純一
乙女らの 歌ひらく声 風にのり そよぎわたれり 学び舎の庭
第二席
菅原秀太
はるとうたふ ちとせのむかし みやびとの こゑやいかにと ゆかしくおもほゆ
第三席
大原 稔
アエイオウ 開かず久しき 劇場の 留守居の人ら 発声練習
詠進歌
榊原有紀
畔(くろ)をゆき 田の面の水の 影見れば 声たててなく 山時鳥
星わにこ
玉苗は そよぎかはづは 声交はす げに帰りたし 田植ゑ終えし故郷
森下正博
朝まだき 池上山の 閑さを 破る勤めの 声ぞ尊き
笠原雄二
お水取り 五体投地の 音に続き 声明のこゑ 響く二月堂
加藤晴乃
かみかぜや 伊勢のみやゐに 歌披き 八百万(やよろづ)の声 木漏れ陽に聴く
菅原秀太
はるとうたふ ちとせのむかし みやびとの こゑやいかにと ゆかしくおもほゆ
三宅やよい
いつかまた 競技場(ここ)で歌おう 晩秋の 夜空に五つの 声は溶けあふ
吉野清美
湯の宿は 若葉に埋もれ 朝まだき 群がる鳥の 声に目覚むる
林 純一
乙女らの 歌ひらく声 風にのり そよぎわたれり 学び舎の庭
大原 稔
アエイオウ 開かず久しき 劇場の 留守居の人ら 発声練習
兼築信行
かみづかさ となふるこゑは ひろまへの うからやからの むねにひびけり
青柳隆志
こゑわざの たくみをかみに いのるかな 納受めされよ 伊勢の大神
高橋英子
護摩をたく こゑたからかに ひびくなり やきつくしてよ われが煩悩