令和4年11月29日(火)

兼題「糸」(題者 林 純一先生、選者 青栁隆志先生)

別格
兼築信行
もろこしは 合浦のたまを つらぬける いともおだしき よとなりななむ
いとによる ものにぞありける しづのやに かふこのまゆの もすらもすらは

選者
青栁隆志
あをやぎの いとよりかくる 春まだき 古木に咲ける ひとひらの花

第一席
林 純一
つむぎいだす えにしの糸を たてぬきに あやなすつづれ 織りぞゆかしき

第二席
大原 稔
にひなめや ことしのはつほ をさめおきて ひかげのいとに いのるながきよ

第三席
笠原雄二
糸ぐちを みつけいだして はじめより つくりなほせば うごくシステム

詠進歌

笠原雄二
糸ぐちを みつけいだして はじめより つくりなほせば うごくシステム

加藤晴乃
霜がれの はちすの池に いとけなき をさなのごとく 読む蜘蛛の糸

三宅やよい
セーターの ほどかれくるくる 毛糸玉 ひっそりと待つ ひきだしの奥

菅原秀太
あやしくも 夜空に赤き 月かげを 捕ふ軒端の ささがにの糸

林 純一
つむぎいだす えにしの糸を たてぬきに あやなすつづれ 織りぞゆかしき

大原 稔
にひなめや ことしのはつほ をさめおきて ひかげのいとに いのるながきよ

兼築信行
もろこしは 合浦のたまを つらぬける いともおだしき よとなりななむ
いとによる ものにぞありける しづのやに かふこのまゆの もすらもすらは