令和3年10月28日(木)

兼題「紅葉」(題者 林 純一先生、選者 青柳隆志先生)

別格
兼築信行
あきのみてら みがきあげたる ゆかにうつる にはのもみぢは もえさかりたり

選者
青栁隆志
紅葉また紅葉 峰に連なる うすきこき 錦のうへを 秋風わたる

第一席
大原 稔
みづのおもに やまのしぐれを うつせばや くれなゐくくる しらこまのいけ

第二席
吉野清美
色づきて 水面に映る もみぢ葉も 小舟も風に 揺るるゆらゆら

第三席
加藤晴乃
見はるかす 華厳の滝は 綾錦 もみぢの波に 彩られたり

詠進歌

仲谷嘉洋
黄葉の 銀杏並木は 続き行く 麦酒の杯に 露しとどなり

森下正博
我が心 紅葉の色に 染まりゆく 善き友らとの 出会ひ重ねて

笠原雄二
陽の神の 恵みを祝ふ 秋まつり 供物に紅葉 添へ奉る

加藤晴乃
見はるかす 華厳の滝は 綾錦 もみぢの波に 彩られたり

三宅やよい
紅葉に つつまれ歩む きざはしの 五重塔は おごそかにたつ

高橋英子
もみぢばの まごのてのひら いまみれば やつでのごとし おとなとなりぬ

菅原秀太
あをやぎの いとどめでたき むそとせの あきのいはひに あかきもみぢば

吉野清美
色づきて 水面に映る もみぢ葉も 小舟も風に 揺るるゆらゆら

林 純一
もみぢ葉を 秋の夕陽の 染めたれば 目かれざりけり 色極まれり

大原 稔
みづのおもに やまのしぐれを うつせばや くれなゐくくる しらこまのいけ

兼築信行
あきのみてら みがきあげたる ゆかにうつる にはのもみぢは もえさかりたり

青栁隆志
紅葉また紅葉 峰に連なる うすきこき 錦のうへを 秋風わたる